アウトドアモノ

山に仕事に使えるザックについて考える

2016/06/19

日帰り登山・ハイキングから出張にオールマイティに使えるザックについて少し考えてみたいと思います。

 

今使用しているザックは、deuterの「Trans Alpine 25」というものです。購入当時は登山云々というよりは自転車やバイクに乗ることを考えて購入したのですが、今でもバイク出勤する際には大活躍しています。
ただ、出張でもスーツケースのサブバッグとして使うことがたまにあるのですが、そうなると今の容量では少し物足りません。メインマシンのMacBook Pro 15"にタブレットやスマホ数台とそれらの充電器といったガジェットに加え、アウターや雑誌を詰め込むとザックはパンパン。
25Lという容量が不足しているのか、25Lという値以下の収納力しかないのか、どちらかはわかりません。パッキング下手というのは大きな要素ではありそうな気はしますが・・・笑

 

そこで今回、新たな出張の相棒を探してみようというわけですが、先日十数年振りに登山もやってみて少し登山熱も上がってきたこともあり、折角なので日帰り登山にも使える一品を、と欲を出している次第です。

登山に使うようなザックはハデな外観のものが比較的多いですよね。そんなもので出張に行って良いのかと思われるかもしれませんが、海外出張にほぼ限定するのでここは全く問題ありません。私の場合、技術的サポートのための工場勤務が多いですし、たまの商談であっても日本のようにスーツを着てピシッとした格好でないと白い目で見られるといったこともありませんので、バッグも思いっきりアウトドアなものでも構わないんです。

 

 

Trans Alpine 25とは

まずは今所有しているザックのスペックを。

transalpine25

※実際は画像のものより古いモデルです。

メーカー商品名容量重量サイズ (WxDxH)装備価格
deuterTrans Alpine 2525L1100g260x190x4802気室構造
レインカバー付き
ヘルメットホルダー等
14,500円

 

アルプス越えをするマウンテンバイクツアラー用に設計されたものですが、ザックとしての基本装備は有しているので登山やハイキングにも使えますし、タウンユースでも問題はありません。

背中のベンチレーションは"Deuter Airstripes System Bike"と呼ばれる、肩甲骨に当たるフォームの間を空気が流れて通気性を確保するシステムが採用されています。確かに一般的なデイパックよりはるかに背中の通気性が良いです。
また、ヘルメットホルダーも非常に便利に使えて、アウターを丸めて止めておいたり、私はテニスラケットの固定に使用したりしていました。

 

基本的にはこのTrans Alpineの延長線上で、より登山用途に適したザックであれば良いかと思います。

 

 

自分にとって何が重要か

まずは厳選するための条件出しです。
ここである程度の明確な条件を決めておかないと、候補が多すぎて収拾つかないばかりか、いらない機能に目移りして不要なものを選んでしまいますからね。
※各項目後ろの< >内記号は後述表とリンクしています。

  • 容量 <A>
    > 30〜35L
    同じ数値でもメーカーごとの差が大きいらしい。
  • サイズ / 重量 <B>
    > 不問
    特にここに拘りはありませんが、サイズについては身体の大きさとのバランスが悪くなければ良いですし、重量は軽すぎなければOKと考えています。

  • > ブラック・グレー or ネイビー or グリーン
    一応仕事でも使うので落ち着いた色を。
  • 背面ベンチレーション <C>
    > 通気性がより高いもの
    できればメッシュで立体構造になっており、ザック背面と背中の間に空間があるものが良いですね。ただ、どんな形であれ汗はかくので、通気性に対する考え方次第かもしれません。
  • 雨蓋 <D>
    > できれば
    雨蓋があるデザインが好き。これは完全に私の趣向です(笑
  • レインカバー
    > 必須
    オプション設定はもちろんですが、やはり標準装備が望ましいですね。
  • ウエストベルトのポケット
    > 必須
    スマホやコンデジが収納できるくらいの大きさがあればベスト。
  • サイドポケット
    > 必須
  • ストックホルダー <E>
    > できれば
  • 2気室構造 <F>
    > できれば
    2気室でなくても、サイドやボトムからもメインコンパートメントにアクセスできると便利ですね。
  • 材質 <G>
    > ボトムは丈夫な方が良い
    コーデュラやオックスフォード、タスランと様々なナイロン素材を使用しているようですが、私的にはどれも大差ないんじゃないかと考えています。どの部分に使用しているかまではわかりませんでしたが、多分一番ごっつい糸をボトムに使用していると想定しておきます。
  • 値段 <H>
    > 20,000円程度

 

 

素人なりに厳選したザックいろいろ

 

メーカー商品名ABCDEFGH
deuterFutura Pro 3636L330x240x680
1700g
3Dメッシュoo2660D15,660円
GREGORYZULU 3031L不明
1390g
3Dメッシュxo2不明21,600円
GREGORYZULU 3536L不明
1530g
3Dメッシュoo2不明23,760円
karrimorridge 3030L320x290x620
1450g
パッドoo1320D?
21,384円
MAMMUTCREON PRO 3030L290x200x670
1390g
3Dメッシュoo2420D17,820円
MILLETSAASFEE 30+530~35L280x170x530
1470g
パッドoo2840D21,060円
MOUNTAIN
HARDWARE
Koa 35 V.235L不明
1100g
パッドoo1330D17,820円
OSPREYKESTREL 2828L300x320x640
1240g
メッシュoo1420D16,200円
OSPREYSTRATOS 3434L340x320x600
1200g
3Dメッシュxo2210D18,360円
THE NORTH FACETELLUS 3333L270x195x650
1490g
パッドox2420D18,360円

 

 

deuter / Futura Pro 36 (フツーラ・プロ36)

futurapro36

dexterの良さはよくわかっているつもりなので、これは候補から外せません。
ただ、ちょっと大きいかな・・・ あとは色使いが好みではないのが残念なところ。

背面のベンチレーションは、フレームにテンションの張ったメッシュが貼り付けられており、ザック背面と背中の間に空間を持たせることで通気性を格段に良くしています。この構造を初めて開発したメーカーがどれかは知りませんが、私はdeuterで初めて知りました。※通称がわからないので、ここでは「3Dメッシュ」と呼ばせてもらいます。

[ドイツ / 1898年]

 

GREGORY / ZULU 30 (ズール30)

zulu30

GREGORYは、学生時代の印象でデイパックのメーカーだと思っていましたがそうではないんですね。しっかりしたものづくりで装着感の良さは、一般的に高い評価を得てるようです。
サイズ的にはちょうど良く、deuter同様の3Dメッシュで背負った時の快適感は良さそうです。いかにもザックという昔ながらではなく洗練されたデザインですね。

[アメリカ / 1977年]

 

GREGORY / ZULU 35 (ズール35)

zulu35

ZULU 30の容量拡大版です。35になると雨蓋が取り付けられています。私的にはやはり雨蓋のついたシルエットの方が好きですね。

 

karrimor / ridge 30 (リッジ30)

ridge30

karrimorと言えばカリマー・ブルー。(写真はA.greenですが)
機能的には他メーカーのものと遜色はないと思いますが、タウンユースにもメインで使えそうなくらいのデザインではないでしょうか。このデザイン、見た瞬間に惚れました。

[イギリス / 1946年]

 

MAMMUT / CREON PRO 30 (クレオン・プロ30)

creonpro30

マンモスマークでおなじみ、マムートのザック。このサイズでは珍しい、メインコンパートメントに側面からアクセスできるジッパーが付いています。目立ったデザインではありませんが、使い勝手が相当良さそうです!

[スイス / 1862年]

 

MILLET / SAASFEE 30+5 (サスフェー30+5)

saasfee30+5

雨蓋の位置を上げることができるため、メインコンパートメントにぎゅうぎゅう詰めの状態でもその上に追加でパッキングできるようです。それが"+5L"なんでしょうか?
基本を全てしっかり押さえてある真面目な一品という印象です。

[フランス / 1921年]

 

MOUNTAIN HARDWARE / Koa 35 V.2 (コア35 V.2)

koa35v2

このメーカーの製品はザックに限らずウェアもシンプルで、シルエットが美しいと思います。黒一色で華やかさは皆無ですが、いかにも山の漢という感じがしますね。それだけに私には似合いそうにありませんが(笑

[アメリカ / 1993年]

 

OSPREY / KESTREL 28 (ケストレル28)

kestrel28

この中で唯一の30L切り。ただ、このサイズで雨蓋も装備されており、正面にはストレッチポケットが付いているので使いやすさは抜群にありそうです。Trans Alpine 25より3Lしか大きくないはずですが、実際の容量は10Lくらい上のサイズに思えます。

[アメリカ / 1974年]

 

OSPREY / STRATOS 34 (ストラトス34)

stratos34

使いやすそうなサイズですが、登山用ザックというよりデイパックといった感じの形状です。雨蓋がないことも影響しているのかもしれません。これも3Dメッシュなので背負い心地はもちろんベンチレーションもしっかりしているので快適に歩けそうですね。

 

THE NORTH FACE / TELLUS 33 (テルス33)

tellus33

言わずと知れた、アウトドアブランド知名度ナンバーワンのノースフェースのザックです。
正面にメインコンパートメントにつながるジッパーも付いており使いやすそうです。ただ、背面はほぼフラットなパッドになっており、快適性には欠けるように見えますね。

[アメリカ / 1968年]

 

 


ザックに限らないかもしれませんが、実際にパッキングして、実際に歩いてみないと本当に自分に合っているかはわからないとは思います。あとは、少しでも購入前と後の「感じ方」の差が出ないよう、できる範囲でお店で実際に触って背負って確かめてみることが重要ですね。

あ、あともう一つ、いつものその場でビビッと来るか来ないかですね(笑

 

 

後日、購入しました。

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